Geolonia Maps の標準スタイルの世界対応をリリースしました!

Posted by keita-kobayashi on May 15, 2023 · 1 min read

こんにちは。開発を担当している小林です。

本日リリースした Geolonia Maps 世界対応についてご紹介します。

リリース概要

これまでの Geolonia Maps は日本国内での利用を想定したものでした。 今後は、海外の地形、POI等の情報がサポートされ、国内外両方での利用を想定したお客様にも、より便利にご利用いただけるようになりました。

対応範囲

今回のアップデーの対象は、Geolonia の標準スタイルです。デフォルトの設定で世界対応が適用される一方、以下のように地図スタイルを指定している場合は適用されないので、ご注意ください:

参照: 地図のスタイルをカスタマイズ | Mapbox GL JS、MapLibre GL JS 互換の Geolonia Maps 公式ドキュメンテーション

  • geolonia/gsi (地理院地図ベースの地図)
  • geolonia/basic (旧 Geolonia 標準地図)
  • geolonia/basic などを複製してカストマイズしたスタイルなど

地理院地図は日本専用の地図となりますので、世界対応の予定はありません。旧 Geolonia 標準地図やそれをを複製してカスタマイズしたスタイルはそのまま動作しますが、今後データの更新対象ではないのでご注意ください。カスタマイズ部分を geoloniamaps/basic-v1 に適用すれば今後引き続きデータ更新対象となります。不明点などあればお問い合わせください。

世界地図対応の作業内容について

今まで、標準地図は OpenStreetMap から日本の部分だけ抽出されたファイルを処理し、地図を描くためのベクトルタイルに変換を行っていました。世界を対応するにあたり、 OpenStreetMap の全世界データを処理してベクトルタイルに変換を行うようになりました。日本に限定すると、抽出ファイルが 2 GB 以下だったファイルサイズが、全世界のファイルは 70GB となりました。データサイズは年々大きくなってきており、今後も増え続ける見込みです。(2023年1月時点の全世界ファイルは 67GB でした)。

裏話

Geolonia Maps の地図生成は主に tilemaker というツールを使っています。 tilemaker には、処理環境の整理が簡素化され、元データをシステムメモリ内で処理するので比較的生成が速いという特徴があり、採用しています。一方で、メモリを大量に利用するため、生成に時間がかかって、クラウド処理が高額になってしまいます。この課題を解決するためには、全世界の planet ファイルを分割し、並列で処理するようにしています。扱いやすいように、大体上限 5GB から 6GB になるために18分割しています。詳細はこちらのレポジトリを参照できます。分割することによって、部分更新もできるようになりました。

現在、日本の更新プロセスは基本的に毎週動かします。その他は1ヶ月〜2ヶ月単位で動かしています。

調整や改善など引き続き進めていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。ご意見などあればぜひ教えていただけばと思います。



Geolonia Maps を無料で試してみる

Geolonia では、ウェブ地図や位置情報を利用したウェブアプリケーションや、モバイルアプリケーションの開発を承っています。

お問い合わせ